相続手続きをスムーズに進めるには、司法書士や弁護士といった専門家に頼るのも一つの選択肢です。そこで、相続手続きで専門家を選ぶポイント、不動産相続における司法書士の役割、知っておきたい相続放棄のメリット・デメリットについてお伝えします。

栃木県宇都宮市にある栃木・宇都宮 相続相談室では、相続に関する様々な業務サポートを得意としています。栃木で相続にお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。

相続手続きで専門家を選ぶポイント

相続手続きは専門性が高いため、専門家に任せることが賢明です。専門家を選ぶ際は、以下のポイントを押さえましょう。

• 司法書士：相続登記、遺言執行など
• 弁護士：相続トラブル対応、法的助言
• 税理士：相続税申告、税務調査対応

司法書士は相続手続き全般を得意としますが、相続トラブルの法的対応は弁護士に任せたほうが無難です。また、税理士には遺産に係る税金対策を依頼するのが適切でしょう。このように、それぞれの専門家の得意分野を理解し、自身の手続きの内容に合わせて適切な専門家を選ぶことが大切です。

不動産の相続における司法書士の役割

相続登記

相続登記とは、不動産の所有権を亡くなった方から相続人に移転する手続きです。2024年4月1日から相続登記が義務化され、遺産に不動産がある場合は必ず登記を行う必要があります。所有権移転の登記は個人で対応することもできますが、司法書士に依頼することで戸籍の取得・相続人の確定・登記申請書の作成・登記申請の実施がスムーズになります。不動産が複数ある場合や相続人が多数いる場合は、手続きが複雑になるため司法書士に依頼するメリットが大きくなります。

遺言書の作成・検認

遺言には様々な種類があり、一般的には公正証書遺言が推奨されています。司法書士に遺言書の作成を依頼する場合、下記の流れで進められます。

• 遺言内容のヒアリング
• 公正証書遺言の下書き作成
• 公証役場での遺言執行
• 証書の保管

公正証書遺言は無効にされづらいメリットがある一方、費用が高くなる傾向にあります。その他の遺言書の選択肢もありますので、司法書士に相談の上、ご自身に合った方法を選ぶことをおすすめします。

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書とは、相続人全員で遺産の分け方を決めた際に作成する書類です。相続財産の内容や、各相続人の法定相続分などを記載します。作成の流れとしては、以下のようになります。

• 相続財産の確定
• 各相続人の法定相続分の算出
• 協議を経て遺産分割の内容を決定
• 遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書の内容は以下のようになります。

• 被相続人の氏名、生年月日、住所など
• 相続人全員の氏名、住所など
• 相続財産の内容（土地、建物、預金などの財産目録）
• 各相続人の法定相続分
• 各相続人の取得財産の内容

遺産分割協議書は相続手続きの重要な書類ですので、司法書士に相談することをおすすめします。

相続放棄

相続放棄とは、相続人が被相続人（亡くなった人）の権利や義務を一切受け継がないようにする手続きのことです。相続放棄の手続きは、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に申述します。申述には以下の書類が必要です。

• 被相続人の住民票除票または戸籍附票
• 申述人（相続放棄をする人）の戸籍謄本
• 相続放棄申述書

相続放棄の申立て期限は「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3カ月以内です。期限を過ぎると「単純承認」となり、借金なども引き継ぐことになるため注意が必要です。

相続放棄の前にメリット・デメリットを押さえよう

相続放棄のメリットとデメリット

相続放棄には一長一短があります。状況に応じて、限定承認の選択肢もある点に留意が必要です。

【メリット】

• 被相続人の借金や債務を相続しないですむ
• 借金の返済に家を手放したり、生活費を切り詰めるなどの心配がなくなる
• 借金の額が多額で資産を上回る場合でも、放棄することで返済の必要がない

【デメリット】

• 相続財産全てを手放すことになる
• 一度放棄すると、後から財産相続を求められなくなる
• 相続税の申告は不要だが、手続きの期限が3カ月と短い

相続放棄が得策なケース

【単純承認の場合の負担が重い】

遺産に債務がある場合、単純承認すると自身の資産も含めて債務を払わなければなりません。預金や不動産などの資産価値を下回る債務があれば、相続放棄も検討しましょう。

【遺産が不要】

遠方の土地で管理が困難、賃貸物件で管理が面倒、現物資産を処分したくないなど、相続する側にとって遺産が不要な場合も、放棄が得策となります。

【相続人同士で揉める可能性がある】

遺産分割で揉め事が生じそうなら、早期の相続放棄で手続きを簡素化できます。

【相続税の負担が大きい】

相続税の支払いが困難な場合は、相続放棄を選択するのも得策です。

限定承認の選択肢

相続では、単純承認、限定承認、相続放棄の3つの選択肢があります。その中で限定承認は、資産と負債の内容が不明な場合に選択できる方法です。限定承認を選択すると、以下のようなメリットがあります。

• 被相続人の債務は、相続した財産の限度でしか負担しなくてよい
• すべての債務を負う単純承認に比べて、リスクが低い

一方で、手続きが煩雑になるというデメリットもあります。

• 家庭裁判所に限定承認の申述を行う
• 財産の調査・目録の作成
• 債権者への公示催告
• 債権債務の確定

このように、限定承認を選択すると一定の手続きが必要になりますが、債務の範囲が限定されるメリットがあります。状況に応じて検討しましょう。

栃木で相続登記・遺言書・相続放棄のご相談なら栃木・宇都宮 相続相談室

栃木で相続に関するご相談がありましたら、栃木・宇都宮 相続相談室へお問い合わせください。

• 平日に法務局や銀行などで手続きをする時間が取れない
• 不動産や預貯金など相続財産の種類が多い
• 相続人に会ったこともない人が含まれる
• 相続人同士の住まいが遠方
• 遺産分割協議が大変

こういったお悩みも、司法書士として相続のあらゆる手続きをサポートいたします。部分的なサポートも可能ですので、まずは無料相談をご利用ください。

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