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相続登記とは?基本的な知識と手続きの流れ

相続登記とは?基本的な知識と手続きの流れ

相続登記、聞いたことはあるけれど、具体的に何をするのかよくわからない…そんな方も多いのではないでしょうか。相続登記は、亡くなった人が所有していた不動産の名義を変更する重要な手続きです。このブログでは、相続登記の基本から流れ、自分で行う方法や司法書士への依頼のメリット、そして新しい義務化のルールについても詳しく解説します。相続の際に迷わず、スムーズに手続きを進めるためのガイドとしてお役立てください。

目次

相続登記とは?:相続した不動産の名義変更

相続登記とは、具体的に言うと「相続した不動産の名義変更」のことを指します。例えば、ある人が亡くなった場合、その人が所有していた不動産(土地、家、マンションなど)の名義を、亡くなった人から相続人へと変更する必要があります。この名義変更の手続きを「相続登記」と呼びます。

では、「登記」とは何でしょうか?登記とは、個人や法人が所有する財産の権利や義務を、社会全体に公開するために行う手続きです。特に「不動産の登記」では、所有者の住所や氏名などを法務局の登記簿に登録し、権利関係が第三者からも明確に確認できるようにします。

不動産の所有者が変わる場合、例えば売買や贈与、相続などで、その都度「所有権移転登記」と呼ばれる登記手続きが必要になります。相続登記は、この所有権移転登記の一部で、「相続による所有権移転登記」とも言います。

新しい所有者が登記を行うと、その不動産の所有権を第三者に対して「対抗」できるようになります。ここでの「対抗」とは、不動産の権利関係を、他の人々(第三者)に対しても主張できることを意味します。これを「第三者対抗要件」とも言います。このように、相続登記は、自分の土地を第三者から守るための公的に有効な手段となるのです。

相続登記の流れ

不動産の登記は、その不動産の所在地を管轄する法務局で行います。司法書士に依頼するケースも多いですが、手順を知っていれば自分でも可能です。以下、4つのステップで相続登記の流れを確認しましょう。

ステップ1相続対象の不動産の確認

亡くなった人が所有していた不動産の状態、権利関係などを確認します。登記事項証明書があればそれで確認できます。なければ法務局で入手します。オンラインでの閲覧や申請も可能です。

土地の面積、家屋の床面積、構造などを確認し、共有名義になっている場合は持分を確認します。

ステップ2遺言または遺産分割協議で誰が相続するかを決める

遺産相続については、遺言書があればそれが優先されます。遺言書がない場合は、相続人による遺産分割協議でその不動産を相続する人を決めます。全員が合意したら、遺産分割協議書にまとめます。

ステップ3相続登記に必要な書類を収集と作成

相続登記に必要な書類は複数あります。亡くなった人の戸籍関係の書類や、相続人に関する書類、対象となる不動産の固定資産評価証明書などです。また、相続登記のための登記申請書も作成します。

ステップ4管轄の法務局へ相続登記を申請する

対象の不動産の住所地を管轄する法務局へ行き、登記申請書と添付書類一式を提出して申請します。登録免許税の納付が必要で、収入印紙を購入し、申請書に貼り付けて提出します。

法務局での書類審査と登記は、通常1〜2週間ほどの期間を要します。このプロセスが無事に完了すると、不動産の権利証に該当する登記識別情報や登記完了証が発行されます。これらの書類は今後の手続きや記録に重要なものとなるため、紛失しないよう大切に保管しておくことが推奨されます。

この段階で相続登記の手続きは完了となります。手続きがスムーズに進むよう、事前に必要な書類の準備や手順の確認をしっかりと行いましょう。

相続登記は自分でできる?司法書士に頼むべき?

相続登記は、自分1人でも手続きすることが可能です。しかし、想定以上の手間がかかり、司法書士などの専門家に依頼すべきだったと後悔している方もいるようです。当事務所にも、最初は自分で手続きしようとしたものの、途中で断念して、依頼に来られる方がいます。以下、自分で行うべきか、司法書士に依頼すべきかの判断の手助けとなる具体的なケースを解説します。

・自分で行うケース
自分で相続登記を行うべきケースは以下のような条件を満たす人が該当します。

  • 平日に手続きのために時間が確保できる
  • 時間がかかっても良い
  • 戸籍の読み解きや相続・登記に関する必要な知識を収集し理解する意欲がある
  • 書類集めなどの作業が苦ではない
  • 相続人関係が複雑ではない
  • 死亡した人の本籍地が移動していない(移動が少ない)

相続登記の手続きは平日の日中に行う必要があります。また、市区町村役場で戸籍謄本などの必要書類を収集し、法務局に提出する作業が必要です。相続人関係が単純で、死亡した人の本籍地が移動していない場合は、自分で行うのに適しています。本籍地が複数あると、それぞれの地区町村に戸籍の請求をすることになります。

自分で行う最大のメリットは、費用の節約です。司法書士に依頼すると手数料が発生しますが、自分で行えばその分のコストカットが期待できます。

・司法書士に依頼すべきケース
司法書士に依頼すべきケースは、以下のような条件を考慮して判断します。

  • 相続は初めてで何からはじめてよいのか分からない
  • 平日の日中に法務局や役所に行っている時間的余裕がない
  • 自分でやってみようと思ったが、戸籍の収集だけで大変で投げ出したい
  • 遺産分割協議書には何を書けばよいのか分からない
  • 相続関係説明図はどうやって作ればよいのか分からない
  • 相続人関係が複雑・会ったこともない人がいる
  • 相続人の中に認知症の人がいる
  • 不動産が遠方にあり自分で手続きするのは困難

上記に当てはまる場合、司法書士に依頼した方がよいでしょう。

その他、早く売却したいなどの事情がある場合、失敗や間違いがないようにしたいなどの場合も、司法書士への依頼を検討することをお勧めします。

相続登記をしないとどうなる?

2024年4月から、相続登記が義務化されることになりました。従来は相続登記をしなくても罰則が存在しなかったのですが、新しい規定により、登記が必須となります。相続登記を怠ることで発生しうるリスクも多く、法的な問題が生じる可能性もあります。したがって、相続が発生した際には、放置せず、適切な手続きを迅速に行いましょう。

相続登記を行わないままにしておくと、不動産の名義は亡くなった人(被相続人)のままとなります。この状態では、他人名義の不動産を売却したり、担保として設定したりすることは法的にできません。

「今は売る気がないからそのままにしておこう」と考える方もいるかもしれませんが、将来的に売却を検討する際に問題が発生することがあります。権利関係が複雑になってしまったり、必要な書類が手に入らなくなってしまったりすると、スムーズに手続きを進めることが困難になることがあるのです。

相続登記は、将来的なトラブルを未然に防ぐためにも重要な手続きです。早めに適切な手続きを行い、将来的なリスクを最小限に抑えましょう。

まとめ:相続登記の重要性

相続登記は、亡くなった人が所有していた不動産の名義を変更する法的な手続きで、2024年4月からは義務化される予定です。この手続きは自分で行うことも可能ですが、専門的な知識と手間が必要となるため、司法書士への依頼が推奨されるケースも多いです。当事務所では、宇都宮で相続登記、相続手続き、遺言、家族信託などのサービスを提供しております。相続専門の司法書士が、初回相談無料で親切丁寧にサポートいたします。土日祝日対応やご自宅までの出張相談も行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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